第9章 外部機器・DAW・モバイル連携
T-8は単体でも使えますが、USB、MIDI、SYNCを使うと、DAW、iOS機器、外部シーケンサー、他のAIRA Compact機器と組み合わせられます。
この章では、接続の目的ごとに必要な端子と設定を整理します。
USBでできること
T-8をUSBケーブルでパソコンやモバイル機器に接続すると、オーディオ・データとMIDIデータをやり取りできます。公式マニュアルでは、T-8はUSB Audio Device Class 2.0に対応しているため、パソコンやモバイル機器への専用ドライバーのインストールは不要とされています。
ただし、接続にはいくつか注意があります。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| USBハブ | 経由すると正常に通信できない場合があります |
| 充電専用ケーブル | データ通信できません |
| Android | 公式マニュアル上、動作保証対象外です |
| アプリ | すべてのアプリの動作が保証されるわけではありません |
うまく認識しないときは、まずT-8とパソコンまたはiOS機器を直接つなぎ、ケーブルがデータ通信対応かを確認します。
パソコンと接続する
パソコンと接続する場合は、付属のUSB Type-C to USB Aケーブル、または市販のUSB Type-C to USB Type-Cケーブルを使います。
DAW側では、T-8をオーディオ入力またはMIDI機器として選びます。DAWでクロックを送る場合は、T-8側のMIDI Clock SyncをUSBまたはAUTOにします。T-8を内部テンポで走らせたい場合はIntにします。
| 目的 | T-8側の考え方 |
|---|---|
| DAWへ音を録る | USBオーディオ入力として使う |
| DAWからテンポ同期する | MIDI Clock SyncをUSBまたはAUTO |
| T-8を単体テンポで鳴らす | MIDI Clock SyncをInt |
| DAWからパターン切り替え | Program Change受信を確認 |
USB Direct Outを設定する
メニューのUSB Direct Outでは、USBへの出力音量にVOLUMEつまみを反映させるかどうかを設定できます。
| 設定 | 動作 |
|---|---|
OFF | USB出力音量にVOLUMEつまみの音量を反映 |
1〜127 | VOLUMEつまみを反映せず、設定した音量でUSB出力 |
DAW録音では、モニター用の音量と録音レベルを分けたい場面があります。その場合は、USB Direct Outの固定レベル設定が役に立ちます。
iOS機器と接続する
iOS機器は、端子の種類によって接続方法が変わります。
Lightning端子のiOSデバイスでは、C(EXIT)を押しながら電源を入れ、T-8をバッテリー動作固定モードで起動します。そのうえで、Apple純正のLightning - USBカメラアダプタ、またはLightning - USB 3カメラアダプタなどを使い、付属のUSB Type-C to USB AケーブルでT-8と接続します。
公式マニュアルでは、市販のUSB Type-C to Lightning変換ケーブルは使用できないとされています。
USB Type-C端子のiOSデバイスでは、両端がUSB Type-Cの市販ケーブルで接続します。この場合、T-8はiOSデバイスから電源供給を受けられます。
AIRA LINKモード
MX-1などのAIRA LINK対応機器とUSBで接続するときは、メニューのAIRA Linkをオンにします。それ以外の場合はオフにします。
SHIFT+OCT+(MENU)を押します。TEMPO/VALUEでAIRA Linkを選びます。C#(ENTER)を押します。TEMPO/VALUEでOFFまたはOnを選びます。C(EXIT)でメニューを抜けます。- 電源を入れ直します。
設定は、電源を入れ直すと有効になります。通常のパソコンやiOS機器と使う場合は、まずオフにしておくのが基本です。
MIDI IN/OUTを使う
リア・パネルのMIDI IN/OUT端子はステレオ・ミニ・タイプです。外部MIDI機器と接続するには、TRS/TRSコネクティング・ケーブル、またはTRS/MIDIコネクティング・ケーブルを使います。
MIDI端子には、オーディオ機器を接続してはいけません。これは故障を避けるための公式マニュアル上の注意です。
MIDIまわりの主なメニューは次のとおりです。
| メニュー | 内容 |
|---|---|
Rhythm MIDI Channel | リズムのMIDI送受信チャンネル |
Bass MIDI Channel | ベースのMIDI送受信チャンネル |
TX Program Change | パターン切り替え時にPCを送信するか |
RX Program Change | PC受信でパターンを切り替えるか |
Program Change Channel | パターン切り替え用PCの送受信チャンネル |
MIDI Clock Sync | どのクロックで動作するか |
Thru | MIDI INをMIDI OUTへ出すか |
初期のMIDIチャンネルは、MIDIインプリメンテーション・チャートではBassが2、Rhythmが10、Program Changeが16とされています。
MIDI Clock Syncを選ぶ
MIDI Clock Syncでは、T-8がどの同期信号に従うかを決めます。
| 設定 | 内容 |
|---|---|
AUTO | 入力されたクロックを受け取る |
Int | 内部クロックで動作 |
MIDI | MIDI入力のみ受け取る |
USB | USB MIDI入力のみ受け取る |
SYNC IN端子が接続された場合は、この設定に関係なく、SYNC IN端子に入力されたクロックに同期します。
SYNC IN/OUTを使う
トップ・パネルのSYNC IN/OUTは、対応機器と同期信号をやり取りするための端子です。SYNC INは外部機器からの同期信号を受け、SYNC OUTは外部機器へ同期信号を送ります。
SYNC IN/OUTにはモノラル・ミニ・プラグのケーブルを使います。ステレオ・ミニ・プラグでは正しく動作しません。また、SYNC OUTにオーディオ機器を接続してはいけません。
メニューのSync Clockでは、1拍あたりのSYNCクロック数を設定します。選択肢は1、2、3、4、6、8、12、24です。接続先の機器に合わせて調整します。
接続別の最初の設定
| 使い方 | まず見る設定 |
|---|---|
| T-8単体 | MIDI Clock SyncをInt |
| DAWに同期 | MIDI Clock SyncをUSBまたはAUTO |
| 外部MIDI機器に同期 | MIDI Clock SyncをMIDIまたはAUTO |
| SYNC INで同期 | SYNC INケーブルとSync Clock |
| iOS接続 | 端子の種類、バッテリー動作固定モード、AIRA Linkオフ |
| MX-1などAIRA LINK | AIRA Linkオン、電源入れ直し |
同期がうまくいかないときは、「ケーブル」「同期元」「T-8側のClock設定」「接続先側の送信設定」の順に切り分けます。