第7章 パターン・シーケンサー
パターン・シーケンサーを使うと、パッド演奏をループとして記録できます。ドラム、チョップ、声ネタ、エフェクト操作を重ねて、SP単体で曲の土台を作れます。
この章では、Real-time RECで叩いて録る方法、TR-RECでステップ入力する方法、クォンタイズ、サブステップ、パターン・チェインを扱います。
パターン・シーケンサーへ入る
PATTERN SELECTボタンを押します。- パターン・シーケンサー・モードになります。
- パッド
1〜16でパターンを選びます。 - サンプル・モードへ戻るには、もう一度
PATTERN SELECTを押します。
サンプル・バンクと同じく、パターンにもバンクA〜Jがあります。曲のループをパターンで管理する場合、サンプルとパターンのバンクを対応させておくと分かりやすいです。
Real-time RECで新しいパターンを作る
PATTERN SELECTボタンを押します。RECボタンを押します。- パターンが記録されていない空パッドが赤点滅します。
- 赤点滅しているパッドを押して、記録先パターンを選びます。
- 記録待機状態になり、記録設定画面が表示されます。
REMAINボタンを押して、記録方法をReal-Timeにします。このときREMAINは点灯します。- パターンのパラメーターを設定します。
RECボタンを押すと記録が始まります。- パッドを演奏して録音します。
- 終了するときは
EXITを2回押します。

画像出典: SP-404MKII Reference Manual Version 5.50 / 新しいパターンを作る(Real-time REC)
EXITを1回押すと録音が終了し、記録したパターンは自動でパッドに保存されます。2回押すとパターン再生が止まります。
記録前に決めるパラメーター
| 操作 | パラメーター | 範囲 | 内容 |
|---|---|---|---|
CTRL 1 | BPM | 40〜200 | パターンのテンポ |
CTRL 2 | LENGTH | 1〜64小節 | パターンの長さ |
CTRL 3 | STRENGTH | 0〜100% | GRIDクォンタイズ時の補正強度 |
CTRL 3 | SHFL RATE | -50〜+50 | SHUFFLE時の裏拍のズレ |
SHIFT + CTRL 2 | TIME SIGN | 1/4〜7/4 | 拍子 |
SHIFT + CTRL 3 | METRO VOL | 0〜5 | メトロノーム音量 |
VALUEつまみ | QTZ | Off、GRID、SHUFFLEなど | タイミング補正 |
最初のドラム・パターンは、BPM=90〜100、LENGTH=2小節、QTZ=GRID 16、STRENGTH=100%から始めると安定します。ヒップホップ的に揺らしたい場合は、SHUFFLE 16でSHFL RATE=+10〜+16を試します。
リハーサル状態を使う
パターン記録中は、RECボタンを押すたびにリハーサル状態と記録が切り替わります。
| 状態 | 内容 |
|---|---|
| 記録 | パッド演奏がパターンに録音される |
| リハーサル | パターンはループ再生されるが、新しい演奏は記録されない |
難しいチョップ演奏を入れる前に、リハーサルで何度か練習してから記録へ戻ると失敗が減ります。
録音中に消す
録音中に一部のパッドだけ消したい場合は、ERASE MODEを使います。
- パターン記録中に
DELボタンを押します。 ERASE MODEになります。- パッド
1〜16を押し続けている間、そのパッドの演奏情報が消えます。 - 元の画面へ戻るには、もう一度
DELボタンを押します。
直前の入力を取り消す場合は、パターン記録中にSHIFT + PATTERN SELECTを押します。これはUNDOとして使えます。
TR-RECでステップ入力する
TR-RECは、16ステップのグリッドにサンプルを置く入力方法です。
PATTERN SELECTを押します。RECを押します。- 空パッドを押して記録先を選びます。
REMAINボタンを押して、記録方法をTR-RECにします。このときREMAINは点滅します。- パラメーターを設定します。
RECボタンを押します。SUB PADボタンを押しながらパッド1〜16を押して、入力するサンプルを選びます。- パッド
1〜16を押して、サンプルを発音するステップを選びます。 - 2小節目以降へ移る場合は、
VALUEつまみでBarを選びます。 - 終了するときは
EXITを2回押します。

画像出典: SP-404MKII Reference Manual Version 5.50 / 新しいパターンを作る(TR-REC)
発音するステップのパッドは点灯します。発音させないステップは、もう一度押して消灯させます。
TR-RECの主なパラメーター
| 操作 | パラメーター | 範囲/値 | 内容 |
|---|---|---|---|
CTRL 1 | SUBSTEP | サブステップ設定 | 1ステップ内の連打 |
CTRL 1 | HOLD STEP | 1〜32、LAST | HOLD STEPモード時の長さ |
CTRL 2 | PITCH | -12〜+12 | ステップのピッチ |
PITCH/SPEED | PITCH MODE | CHROMATIC / PAD | ピッチ入力方法 |
CTRL 3 | VELOCITY | 0〜127 | 強さ |
SHIFT + CTRL 1 | BPM | 40〜200 | テンポ |
SHIFT + CTRL 2 | SHUFFLE | -50〜+50 | 跳ね具合 |
SHIFT + CTRL 3 | START | -50〜99% | 発音開始タイミング |
REMAIN | MODE | TRIG / HOLD STEP | 入力モード |
MODE=TRIGではステップごとに発音します。MODE=HOLD STEPでは、ステップを指定した長さで連結して発音し、タイのような入力になります。
TR-RECで4つ打ちを作る
Kick、Snare、Hatをステップ入力で作る練習です。
- TR-RECに入ります。
SUB PAD+ Kickのパッドを押してKickを選びます。- ステップ
1、5、9、13をオンにします。 SUB PAD+ Snareのパッドを押します。- ステップ
5、13をオンにします。 SUB PAD+ Hatのパッドを押します。- ステップ
1、3、5、7、9、11、13、15をオンにします。 EXITを1回押して保存し、もう1回押して停止します。
TR-RECは、正確なビートやパターンの修正に向いています。チョップの手弾き感を残したい場合はReal-time RECを使います。
TR-REC中の便利操作
| 操作 | 内容 |
|---|---|
DEL + A/F | 選んだパッドのノートを1小節分削除 |
DEL + B/G | すべてのパッドのノートを1小節分削除 |
ROLL + CTRL 1 | CTRL 1の動きをステップに記憶 |
ROLL + CTRL 2 | CTRL 2の動きをステップに記憶 |
ROLL + CTRL 3 | CTRL 3の動きをステップに記憶 |
VALUE押し + SUB PAD + パッド | サンプルを鳴らさずに選択 |
パターン記録中にRECORD SETTINGを押すと設定画面を表示できますが、LENGTHとTIME SIGNは変更できません。これらは記録前に決めます。
パターン・チェインを使う
パターン・チェインは、複数パターンを順番に再生する機能です。Aメロ、ブレイク、サビのように曲順を作れます。
PATTERN SELECTボタンを押します。- パターンを複数作ります。
PATTERN CHAINで再生順を設定します。- 必要に応じて、チェイン再生をリサンプルまたはBOUNCEします。
パターン・チェインで再生した音をサンプリングする場合は、PATTERN SELECT中にRESAMPLEを押し、ROUTING=Mixにして空パッドへ録ります。
パターンをサンプルに変換する
パターンを音声化すると、ライブで1パッドとして扱えます。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
RESAMPLE | パターン再生をリアルタイムに録る。エフェクト操作も含めやすい |
BOUNCE | パターンをサンプルに変換してパッドへ割り当てる |
曲の土台をパターンで作り、完成したらサンプル化して別パッドに置くと、パターン・シーケンサーを使わずライブ演奏できます。
パターン練習レシピ
| パターン | 作る内容 | 入力方法 |
|---|---|---|
| Pattern 1 | Kick/Snare/Hatの基本ビート | TR-REC |
| Pattern 2 | Pattern 1にチョップを追加 | Real-time REC |
| Pattern 3 | Hatを抜いたブレイク | Pattern copy後に編集 |
| Pattern 4 | エフェクト操作込みの展開 | EFX MOTION RECまたはRESAMPLE |
最初から長い曲を作るより、2小節パターンを4つ作り、パターン・チェインで並べる方が練習しやすいです。
次に試すこと
次の章では、DJモードとライブ運用を扱います。2つのサンプルをCH1/CH2に割り当て、ミックスやSYNC、CUE、BEND、ROLLを使います。