第9章 パターン管理と保存
S-1では、音色、シーケンス、モーションが1つのパターンにまとまっています。よい状態ができたら保存し、実験したいときはコピーしてから触ると安全です。
この章では、保存、コピー、初期化、リロードを、実際の作業手順として整理します。
保存する
パターンを保存する基本操作は次の通りです。
SHIFTを押しながらパッド16(WRITE)を押します。TEMPO/VALUEで保存する対象を選びます。- パッド
2(ENTER)を押します。 donEと表示されたら保存完了です。
保存対象は2つあります。
| 表示 | 内容 |
|---|---|
Ptn | 現在選んでいるパターンを保存 |
ALL | すべてのパターンを保存 |
通常の作業ではPtnで十分です。複数のパターンをまとめて作ったあとや、ライブ前に全体を確定したいときはALLを使います。
コピーして展開を作る
メインのパターンができたら、コピーして展開違いを作ります。
- コピー元のパターンを選びます。
SHIFT+ パッド15(MENU)を押します。TEMPO/VALUEでCOPYを選びます。- パッド
2(ENTER)を押します。 TEMPO/VALUEでコピー先の番号を選びます。- パッド
2(ENTER)でコピーを実行します。 - キャンセルする場合はパッド
1(EXIT)を押します。
コピー先では、一度に全部変えるより、1つの要素だけ変えるとライブで使いやすくなります。
| コピー先で変えるもの | できる展開 |
|---|---|
| ノートだけ | メロディ違い |
FREQモーションだけ | 明るさの展開 |
DELAY/REVERBだけ | 空間の展開 |
| OSC DRAW/CHOPだけ | 音色違い |
| RISER設定だけ | 盛り上げ用 |
初期化する
現在選ばれているパターンを初期化するには、メニューのinitを使います。初期化されるのは、シーケンスと音色です。
SHIFT+ パッド15(MENU)を押します。TEMPO/VALUEでinitを選びます。- パッド
2(ENTER)を押します。
初期化したパターンは、電源を切ると元の状態に戻ります。初期化後の状態を残したい場合は、SHIFT + パッド16(WRITE)で保存します。
初期化は強い操作です。大切なパターンを触る前に、必要であれば先にCOPYで退避します。
リロードで最後に保存した状態へ戻す
編集しすぎて戻したいときは、リロードを使います。
| 操作 | メニュー | 内容 |
|---|---|---|
| すべて戻す | rLod | パターン全体を最後に保存した状態へ戻す |
| 音色だけ戻す | rL.Sd | サウンドを戻す |
| シーケンスだけ戻す | rL.Sq | シーケンスを戻す |
手順はどれも同じです。
SHIFT+ パッド15(MENU)を押します。TEMPO/VALUEでrLod、rL.Sd、rL.Sqのいずれかを選びます。- パッド
2(ENTER)を押します。
サウンドだけをリロードするショートカットとして、SHIFT、パッド1(EXIT)、パッドPOLYを同時に押す方法もあります。
実験用パターンを決める
S-1は音作りが楽しく、すぐに大きく変化します。そのぶん、元の状態を失いやすい機材でもあります。あらかじめ実験用の場所を決めておくと安全です。
| パターン | 用途 |
|---|---|
| 2-01 | メイン |
| 2-02 | 音色違い |
| 2-03 | モーション違い |
| 2-04 | OSC DRAW/CHOP実験 |
| 2-15 | ライブ中の一時試作 |
| 2-16 | 完全な実験枠 |
この表は本サイトの提案です。公式マニュアルの指定ではありません。T-8やJ-6と組み合わせる場合は、同じバンク番号を曲ごとにそろえると管理しやすくなります。
ライブ用セットの作り方
ライブ用には、パターンごとに役割を持たせます。
| パターン | 役割 | 作り方 |
|---|---|---|
| 1 | イントロ | FREQを閉じ、ノート少なめ |
| 2 | メイン | 基本パターン |
| 3 | 展開 | ノートまたはモーションを追加 |
| 4 | ブレイク | ゲート短め、エフェクト多め |
| 5 | ライザー用 | RISER設定を有効にする |
| 16 | 退避/実験 | コピー先として空けておく |
パターンを切り替える前に、各パターンの音量感も確認します。リード音やOSC CHOPを使った音は、急に前に出ることがあります。
モーションを保存前に確認する
モーションを多く入れたパターンでは、保存前に次を確認します。
| 確認 | 理由 |
|---|---|
FULLが出ていないか | 最大8種類を超えると記録できない |
| 意図しないつまみが動いていないか | 録音中に触った操作が残ることがある |
FREQが極端に閉じていないか | 音が鳴らないように感じる |
DELAY/REVERBが大きすぎないか | 次のパターンと音が重なる |
不要なモーションはSHIFT + パッド12(CLEAR MOTION)で削除します。特定のつまみだけ消したい場合は、CLr.N点滅中につまみを回します。
バックアップ前の整理
ライブ前や大きな制作の区切りでは、バックアップの前に次を済ませます。
- 必要なパターンを
Ptnで保存する - 複数パターンを触った場合は
ALLで保存する - 不要な実験パターンを消すか、残すならメモする
- バンクごとの用途を決める
- USBバックアップを取る
次の章では、USB、MIDI、SYNC、バックアップ、リストア、ファクトリー・リセットを扱います。