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第9章 バックアップとリファレンス

J-6で作ったコード進行、音色、STYLE設定は、日常的にはパターン保存で守ります。さらに、ライブ前やまとまった制作の区切りでは、USBでパソコンへバックアップしておくと安心です。

この章では、保存、バックアップ、リストア、ファクトリー・リセット、参照資料の使い方をまとめます。

日常作業ではパターンを保存する

J-6で作業したら、まず本体内にパターンを保存します。

  1. SHIFTを押しながら、右側の鍵盤C(WRITE)を押します。
  2. TEMPO/VALUEで保存対象を選びます。
  3. D(ENTER)を押します。

保存対象は次の2つです。

表示内容
Ptn現在選んでいるパターンを保存
ALLすべてのパターンを保存

普段の制作ではPtnで十分です。複数パターンをまとめて編集したあとや、ライブ前に全体を確定したいときはALLを使います。

電源を切ると、保存していないパターンは最後に保存した状態に戻ります。音色、コード、STYLE、メニュー設定を変えたら、次の実験へ進む前に保存します。

バックアップする

バックアップでは、J-6をUSBドライブのようにパソコンへ表示し、BACKUPフォルダーのファイルをコピーします。

  1. J-6とパソコンをUSBケーブルで接続します。
  2. 再生ボタンを押しながら電源を入れます。
  3. ドライブの準備が終わるまで待ちます。
  4. パソコンでJ-6ドライブを開きます。
  5. BACKUPフォルダー内のすべてのファイルをパソコンへコピーします。
  6. コピーが完了したら、パソコン上でUSBドライブを取り出します。
  7. J-6の電源をオフにします。

ドライブの準備には1分程度かかります。準備の進み具合は鍵盤ボタンの点灯で確認できます。バックアップ先のフォルダー名は、日付と用途を入れておくと後から戻しやすくなります。

例:

フォルダー名意味
2026-05-12_j6_live-setライブ用セット
2026-05-12_j6_before-reset初期化前
2026-05-12_j6_song-a曲Aの制作途中

リストアする

リストアでは、バックアップしたファイルをRESTOREフォルダーへコピーし、J-6側で実行します。

  1. バックアップ手順1〜4と同じ操作で、パソコンからJ-6ドライブを開きます。
  2. J-6ドライブのRESTOREフォルダーへバックアップ・ファイルをコピーします。
  3. コピーが完了したら、パソコン上でUSBドライブを取り出します。
  4. CHORDを押します。
  5. リストアが実行されます。
  6. LEDの点滅が完全に終わったら、J-6の電源をオフにします。

リストアは、現在の本体データをバックアップ内容で置き換える操作です。実行前に、いま本体に入っているデータが必要ないか確認します。

ファクトリー・リセットする

ファクトリー・リセットは、J-6を工場出荷時の状態に戻す操作です。必要なデータがある場合は、先にバックアップします。

  1. HOLDを押しながら電源を入れます。
  2. CHORDが点滅します。
  3. 中止する場合は、この時点で電源を切ります。
  4. 実行する場合はCHORDを押します。
  5. ファクトリー・リセットが実行されます。
  6. すべてのボタンが点滅したら、J-6の電源を入れ直します。
ファクトリー・リセットは、作ったパターンや設定を失う可能性がある操作です。トラブル対応で実行する場合も、先にバックアップを取ります。

参照資料の使い分け

J-6の公式マニュアルには、本文操作のほかに、一覧表として使うページがあります。制作中に迷ったら、次のように使い分けます。

資料使いどころ
コード・セット一覧鍵盤に割り当てられたコードを調べる
フレーズ一覧STYLE/VARIATIONのタイプを確認する
シグナル・フロー音がどの順で処理されるか確認する
MIDIインプリメンテーション・チャート外部機器から制御するときに確認する
主な仕様パターン数、音色数、端子、電池持続時間を確認する

普段の制作では、コード・セット一覧とフレーズ一覧をよく使います。MIDIチャートは、DAWや外部シーケンサーから細かく制御したいときに必要になります。

コード・セット一覧を使う

コード・セット一覧は、コード進行を作るときの辞書です。各行がコード・セット番号で、列が鍵盤ボタンに対応しています。

使い方は次の通りです。

  1. まずJ-6本体でSHIFT + CHORDを押し、コード・セット番号を確認します。
  2. 公式のコード・セット一覧で同じ番号を探します。
  3. CDFGなど、押したい鍵盤の列を見ます。
  4. 実際に鳴るコード名を確認します。

コード名を見て理論的に選ぶというより、「このセットではFがどんな役割か」「Aを押すと暗くなるのか明るくなるのか」を確認する用途に向いています。

フレーズ一覧を使う

フレーズ一覧は、STYLEとVARIATIONを選ぶときの地図です。フレーズ名には、UP、DOWN、UP&DOWN、8th、16th、Triplet、Chord Phrases、Strummed Chord Phrasesなどが出てきます。

最初は次のように読めば十分です。

表記意味の目安
UP下から上へ上がるアルペジオ
DOWN上から下へ下がるアルペジオ
UP&DOWN上昇と下降を組み合わせる
8th8分音符の動き
16th16分音符の細かい動き
Triplet3連系の揺れ
Chord Phrasesコード伴奏らしいフレーズ
Strummedかき鳴らし風のフレーズ

BEAT系のo_は、鳴る位置と休む位置を表します。oは16分音符、_は16分休符、o~は8分音符、o~~は付点8分音符です。

主な仕様として覚えておくこと

制作や接続でよく参照する仕様をまとめます。

項目内容
ユーザー・パターン数64
音色数プリセット・パッチ64
エフェクトDELAY、REVERB
ディスプレイ7セグメント4桁LED
USBUSB Type-C、オーディオ/MIDI
MIDI端子MIDI IN/OUT、ステレオ・ミニ・タイプ
SYNC端子SYNC IN/OUT、ミニ・タイプ
電池持続時間約4.5時間
充電時間約3時間

電池持続時間や充電時間は使用状況によって変わります。ライブや長時間作業では、USB給電または十分な充電を前提にします。

トラブル時の確認

最後に、よくある確認ポイントをまとめます。

困ったこと確認すること
作ったパターンが消えたSHIFT + 右側のC(WRITE)で保存していたか
バックアップできない再生を押しながら電源を入れたか、USBケーブルがデータ対応か
リストアできないファイルをRESTOREフォルダーへ入れたか
初期化を止めたいCHORD点滅中に電源を切る
MIDI制御できないCHSYnCrxPcPc.Chを確認

J-6のガイドはここで一巡です。コード進行を作る、STYLEで動かす、音色を整える、保存してバックアップする、という流れが身につくと、T-8やS-1と組み合わせた制作にも自然につながります。

参考