第8章 外部機器・DAW連携
J-6は単体でも使えますが、T-8、S-1、DAW、iOS機器とつなぐと役割がはっきりします。J-6はコードとフレーズ、T-8はリズムとベース、S-1はシンセ・リードというように分けると、小さなライブ・セットを組みやすくなります。
この章では、USB、MIDI、SYNCの使い分けと、実際に接続するときの確認順を扱います。
接続方法を目的で選ぶ
最初に、何をしたいのかで接続方法を選びます。
| 目的 | 接続 | 主な役割 |
|---|---|---|
| パソコンへ録音する | USB | USBオーディオ、USB MIDI |
| DAWからテンポ同期する | USB MIDI | クロック、再生同期 |
| MIDI機器と同期する | MIDI IN/OUT | MIDIクロック、プログラム・チェンジ |
| AIRA Compact同士で合わせる | SYNC IN/OUT | テンポ同期 |
| 外部音をまとめて出す | MIX IN | 入力音をMIX OUTへ送る |
同期で大切なのは、親になる機材を1台に決めることです。DAWを親にするならJ-6はUSBやMIDIでクロックを受けます。T-8を親にするなら、T-8からSYNCまたはMIDIでJ-6へ送ります。
USBでパソコンにつなぐ
J-6はUSB Audio Device Class 2.0に対応しているため、公式マニュアルではパソコンなどへの専用ドライバーのインストールは不要とされています。
- J-6の音量を下げます。
- USB Type-CケーブルでJ-6とパソコンを接続します。
- DAWやOSのオーディオ/MIDI設定でJ-6を選びます。
- J-6を再生し、入力が来ているか確認します。
USBハブを経由すると正常に通信できない場合があります。認識しないときは、まずパソコンとJ-6を直接つなぎます。充電専用USBケーブルではデータ通信ができないので、ケーブルの種類も確認します。
USB Direct Outを確認する
USBに出力する音量は、メニューのUSb.dで設定できます。
SHIFT+B(MENU)を押します。TEMPO/VALUEでUSb.dを選びます。D(ENTER)を押します。TEMPO/VALUEでOFFまたは1〜127を選びます。C(EXIT)で戻ります。
OFFの場合はVOLUMEつまみの値を使用します。1〜127を選ぶと、VOLUMEつまみの値を使わずUSB出力音量を設定します。DAW録音で「本体の音量を下げたら録音音量も下がる/下がらない」という差が気になるときに確認します。
MIDIクロック同期を設定する
J-6がどの同期信号に従うかは、メニューのSYnCで設定します。
| 値 | 内容 |
|---|---|
AUTO | 入力されたクロックを受け取る |
InT | 内部クロックで動作 |
NIDI | MIDI入力のみ受け取る |
USB | USB MIDI入力のみ受け取る |
設定手順は次の通りです。
SHIFT+B(MENU)を押します。TEMPO/VALUEでSYnCを選びます。D(ENTER)を押します。TEMPO/VALUEで値を選びます。C(EXIT)を2回押して終了します。
ただし、SYNC IN端子に外部機器が接続されている場合は、MIDI Clock Syncの設定にかかわらず、SYNC INに入力されたクロックに同期します。USBでDAWに合わせたいのにテンポが変わらない場合は、SYNC INのケーブルを外して確認します。
AIRA Compact同士をSYNCでつなぐ
T-8やS-1とシンプルにテンポを合わせるだけなら、SYNC IN/OUTがわかりやすいです。
例として、T-8を親、J-6を子にする場合です。
- T-8のSYNC OUTからJ-6のSYNC INへ、モノラル・ミニ・プラグのケーブルで接続します。
- J-6のパターンを選びます。
- T-8を再生します。
- J-6がテンポに追従するか確認します。
SYNC IN/OUTにはモノラル・ミニ・プラグを使います。ステレオ・ミニ・プラグでは正しく動作しません。SYNC OUTにオーディオ機器をつながないことも重要です。
MIDI IN/OUTでつなぐ
J-6のMIDI IN/OUT端子には、TRS/TRSコネクティング・ケーブル、またはTRS/MIDIコネクティング・ケーブルを使います。
外部シーケンサーからJ-6を鳴らす場合は、MIDIチャンネルを合わせます。
SHIFT+B(MENU)を押します。TEMPO/VALUEでCHを選びます。D(ENTER)を押します。TEMPO/VALUEで1〜16を選びます。C(EXIT)で戻ります。
MIDI INの情報をMIDI OUTへ出す場合は、thrvをOnにします。プログラム・チェンジでパターンを切り替えたい場合は、txPc、rxPc、Pc.Chを確認します。
| メニュー | 内容 |
|---|---|
CH | MIDI送受信チャンネル |
thrv | MIDI INの情報をMIDI OUTへ出すか |
txPc | パターン切り替え時にプログラム・チェンジを送るか |
rxPc | プログラム・チェンジ受信でパターンを切り替えるか |
Pc.Ch | プログラム・チェンジ用チャンネル |
iOS機器と接続する
USB Type-C端子のiOSデバイスの場合は、両端がUSB Type-CのUSBケーブルで接続します。このとき、J-6はiOSデバイスから電源供給を受けることができます。
Lightning端子のiOSデバイスの場合は、バッテリー動作固定モードで起動します。
- 左側の鍵盤
Cを押しながら電源を入れます。 - バッテリー動作固定モードで起動します。
- Apple純正のLightning - USBカメラアダプタなどで端子を変換します。
- USB Type-C - USB AケーブルでJ-6とUSBアダプターを接続します。
市販のUSB Type-C - Lightning変換ケーブルは使用できないと公式マニュアルに記載されています。また、Android端末は動作保証対象外です。
AIRA LINKを確認する
MX-1などのAIRA LINK対応機器とUSBで接続するときは、メニューのA.LnKを使います。それ以外の場合はOFFにします。
SHIFT+B(MENU)を押します。TEMPO/VALUEでA.LnKを選びます。D(ENTER)を押します。TEMPO/VALUEでOFFまたはOnを選びます。C(EXIT)で戻り、もう一度C(EXIT)で終了します。- 設定後、電源を入れ直します。
パソコンやモバイル機器と通常接続する場合は、まずA.LnKをOFFにしておくとトラブルを切り分けやすくなります。
同期トラブルの確認順
再生やテンポが合わない場合は、次の順番で確認します。
| 症状 | 確認すること |
|---|---|
| テンポが変わらない | SYNC INにケーブルが入っていないか |
| DAWに同期しない | SYnCがUSBまたはAUTOか |
| MIDI機器に同期しない | SYnC、MIDIチャンネル、ケーブル種別 |
| USBで認識しない | 充電専用ケーブルではないか、USBハブを外す |
| パターンが勝手に変わる | rxPcやPc.Chの設定 |
次の章では、作ったパターンを守るための保存、バックアップ、リストア、ファクトリー・リセットを扱います。