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第6章 音作りとエフェクト

J-6はコードを鳴らす機材なので、音色の選び方で曲全体の印象が大きく変わります。同じコード進行でも、明るいプラックならリフになり、柔らかいパッドなら空間を埋める伴奏になります。

この章では、SOUNDで音色を選び、FILTERENVELOPEDELAYREVERBで響きを整えます。

音色を選ぶ

J-6には64種類のプリセット・パッチがあります。8音色×8バンクとして考えると、パターン選択と同じ感覚で扱えます。

  1. SOUNDを押します。
  2. ステップ1〜8を押して音色を切り替えます。
  3. TEMPO/VALUEを回して音色を切り替えることもできます。
  4. もう一度SOUNDを押して元の画面に戻ります。

音色バンクを切り替える手順は次の通りです。

  1. SOUNDを押しながらステップ1〜8を押します。
  2. SOUNDを押している間は、選択中のバンクが点灯します。
  3. SOUNDから指を離すと、音色選択モードになります。

SHIFT + 左側の鍵盤C(EXIT)でも元の画面に戻れます。音色を探している途中で迷ったときは、いったんC(EXIT)で戻ると状態を整理しやすくなります。

音色を選ぶときの聴き方

音色を選ぶときは、単発で鳴らすより、パターンを再生しながら選びます。J-6の音色は、コードとSTYLEフレーズを通したときに印象が変わるからです。

確認すること聴くポイント
コードの分離構成音が濁らず聴こえるか
アタックフレーズの頭がはっきり出るか
リリースコードの切れ目が自然か
低域T-8のキックやベースを邪魔しないか
エフェクト耐性ディレイやリバーブを足してもにごらないか

最初は、音が派手なものより、コードの変化がわかりやすい音色を選びます。音作りに慣れてから、パッド系やエフェクト映えする音色に広げると扱いやすくなります。

FILTERで明るさを調整する

FILTERつまみはカットオフを調整します。右へ回すと明るく、左へ回すとこもった音になります。

  1. パターンを再生します。
  2. FILTERをゆっくり左へ回します。
  3. コードが奥へ下がる位置を探します。
  4. 右へ戻して、フレーズが前に出る位置を確認します。

SHIFTを押しながらFILTERを回すと、レゾナンスを調整できます。レゾナンスを上げるとカットオフ付近にクセが出ます。上げすぎるとコードが細く聞こえたり、特定の音が目立ちすぎたりするので、最初は少しだけ使います。

目的操作の目安
伴奏を奥に置くFILTERを少し閉じる
リフを前に出すFILTERを開く
クセを出すSHIFT + FILTERでレゾナンスを少し上げる
低域の混雑を減らす音色を変えるか、コードの密度を減らす

ENVELOPEで鳴り方を変える

ENVELOPEつまみはリリースを調整します。右へ回すと音の余韻が長くなり、左へ回すと短くなります。SHIFTを押しながらENVELOPEを回すと、アタックを調整できます。

作りたい音操作
短いプラックENVELOPEを左寄りにする
柔らかいパッドENVELOPEを右寄りにする
立ち上がりを丸くするSHIFT + ENVELOPEでアタックを長くする
フレーズをはっきりさせるアタックを短め、リリースを短めにする

STYLEフレーズを使っているときは、リリースが長すぎると音が重なり、動きがぼやけます。アルペジオをはっきり聴かせたい場合は、ENVELOPEを短めにします。

DELAYでフレーズ感を足す

DELAYつまみはディレイの音量を調整します。SHIFTを押しながらDELAYを回すと、ディレイ・タイムを調整できます。

さらに、メニューのd.Synでディレイ・タイムをテンポに同期させるかを設定できます。

  1. SHIFT + B(MENU)を押します。
  2. TEMPO/VALUEd.Synを選びます。
  3. D(ENTER)を押します。
  4. TEMPO/VALUEOnまたはOFFを選びます。
  5. C(EXIT)を2回押して終了します。

最初はd.SynOnにしておくと、テンポに合ったディレイとして扱いやすくなります。細かいリズムを作りたいときは短め、広がりを足したいときは長めのディレイにします。

REVERBで奥行きを足す

REVERBつまみはリバーブの音量を調整します。SHIFTを押しながらREVERBを回すと、リバーブ・タイムを調整できます。

コード・シンセではリバーブをかけるとすぐ気持ちよく聞こえますが、かけすぎるとコードの切り替わりがにごります。最初は次の順番で調整します。

  1. REVERBを完全に下げます。
  2. パターンを再生します。
  3. コードの変わり目がわかる程度に、少しずつ上げます。
  4. SHIFT + REVERBで余韻の長さを確認します。

T-8と合わせる場合は、キックやスネアのリバーブとJ-6のリバーブが重なりすぎないようにします。J-6側を薄めにしておくと、リズムの輪郭が残ります。

音作りレシピ: 短いコード・リフ

短いコード・リフを作るときの例です。数値は公式の指定値ではなく、本サイトの練習用の目安です。

操作目安
音色アタックがはっきりした音色
STYLEARPEGGIOまたはBEAT系
FILTERやや開く
ENVELOPE短め
DELAY少しだけ
REVERB控えめ

手順は次の通りです。

  1. 第2章のパターンを再生します。
  2. SOUNDで歯切れのよい音色を探します。
  3. STYLE ONを点灯し、8分または16分系のフレーズを選びます。
  4. ENVELOPEを短めにします。
  5. FILTERを少し開きます。
  6. DELAYを薄く足します。

音作りレシピ: 広がるパッド

広がるパッド風にするときは、フレーズを減らし、余韻と空間を使います。

操作目安
音色柔らかい音色
STYLEオフ、または音数の少ないBEAT系
FILTER少し閉じる
ENVELOPE長め
DELAY少なめ
REVERBやや多め

手順は次の通りです。

  1. STYLE ONを消灯し、コードだけで鳴らします。
  2. SOUNDで柔らかい音色を選びます。
  3. ENVELOPEを右へ回して余韻を伸ばします。
  4. FILTERを少し閉じて、明るさを抑えます。
  5. REVERBを少しずつ足します。

余韻が長すぎてコードが重なる場合は、ENVELOPEを少し戻すか、ラスト・ステップを長くしてコードの切り替わりを減らします。

パターンの音量とトランスポーズ

メニューでは、パターンごとの音量やトランスポーズも調整できます。

メニュー内容使いどころ
vOLパターンの音量パターンごとの音量差を整える
trAn音源のトランスポーズ曲全体のキーを変える
vELo鍵盤のベロシティー手入力時の強さをそろえる
tUnEマスター・チューン他の楽器とピッチを合わせる

ライブ用に複数パターンを作る場合、音色だけでなくvOLで音量差をそろえておくと、切り替え時に急に大きくなったり小さくなったりしにくくなります。

保存する

音色、フィルター、エフェクトを調整したら保存します。

  1. SHIFT + 右側の鍵盤C(WRITE)を押します。
  2. TEMPO/VALUEPtnを選びます。
  3. D(ENTER)を押します。

次の章では、作ったパターンをコピーし、展開やライブ演奏へつなげる方法を扱います。

参考